秋葉原の電気街をぶらついていると、数人ほどの列ができている。
何事かとのぞきこむと、「チキン南蛮の専門店」…?
上野に行くのに便利な道なので、たまに歩くがまったく気付きませんでした。
考えてみれば「専門店」というのは、聞いたことがなくめずらしいですよね。
「鳥のから揚げ」とはどう違うのか?
正直なところイマイチ区別がつきません。
しかし、本場のチキン南蛮を食べることはそうそうないのでちょうど良い機会かもしれませんね。
さて、こちらの店名は・・・?
ひむか食堂
外観はシンプルで、店内はおくゆきがありそうなつくりです。
場所も大通り面して目に付きやすく、興味をもつ人も多いだろう。
これは、是非とも食べてみたいものです。
時刻も17時を回りまさに夕飯どき、ベストなタイミングです。
それでは行ってみましょう。

チキン南蛮とは
そもそも、「チキン南蛮」とは何なのか?
発祥は宮崎県の延岡市にある「ロンドン」という洋食店だといわれています。
まかないから生まれた料理で、鶏肉にころもをつけて揚げたものに酸味あるソースをひたしたもの。
ころもは小麦粉と一緒に「溶き卵」を揚げるという少し変わった調理法。
酸味を出すために、甘酢の入ったソースを使うのも特徴のひとつですね。
使用されるのはおもに「もも肉」と「むね肉」です。
「もも肉」は良いが「むね肉」はやわらかさを出すのが難しく、さらにジューシーさがないところから使い勝手はあまり良くない。
それをクリアするために、甘酢のソースがひと役買っているのでしょうね。
ころもをつけて揚げるとなると「から揚げ」を思い浮かべますが、どちらも揚げるという意味では作業的には同じです。
違いは何なんだろう・・・?
から揚げは油で揚げますが、ころもがなくてもそう呼ばれたりします。
つまり…油で揚げたもの全てを「から揚げ」と呼びますが、調理の仕方によっては呼び方も変わってきます。
ハッキリしませんが、鶏肉に限らず「油で揚げたもの全般」という認識で良いようです。
チキン南蛮の方は明確で、小麦粉でころもをつけて揚げる。
さらに揚げた溶き卵に、ソースが吸収しやすくなることで保湿効果も期待できます。
から揚げは、肉・魚介・野菜すべてにおいて油で揚げたもの。
チキン南蛮は、鶏肉にころもをつけてあげたものと考えて良さそうですね。
現在チキン南蛮はタルタルソースが主流のように思われがちですが、最初は甘酢のソースがはじまりでした。
タルタルソースになったのは、「ロンドン」で修行したふたりが独立して店をかまえてからの話になります。
ひとつめの店が延岡市の「直ちゃん」、ここではじめて「チキン南蛮」と命名されました。
ふたつめは宮崎市の「おぐら」というお店で、はじめて「タルタルソース」が使われました。
チェーン展開したことにより、広く知られタルタルソースが当たり前になっていったようです。
元祖はタルタルソースではなく、「甘酢のチキン南蛮」だったようですね。
さて…それでは店内へと行ってみましょう。

元祖延岡チキン南蛮
さて、この日は店の回転も良かったのか?すぐに店内へと通された。
店内は和風のつくりで、まだ新しく清潔感も感じられてキレイだ。
動画を撮っても良いかたずねると、心良く許可していただきました。
気を使ってくれたのか?一番奥の席へと案内してくれた。

こちらもその方が、ほかの客がカメラに入らないで済むので助かります。
その時に撮った動画がこちらになるので、良かったらみちゃってください。
https://www.youtube.com/watch?v=SpY5fDPQ3Pg
さて…席についてメニューを広げるとこんな感じ・・・?
本場宮崎チキン南蛮定食
- 半身 990円
- 一枚肉 1,300円
定番もも肉チキン南蛮定食
- 3個 1,100円
- 4個 1,400円
元祖延岡チキン南蛮定食
- 半身 990円
- 一枚肉 1,300円
すべて、税込み価格になります。
そのほか追加注文で「もも肉のチキン南蛮」1個300円も可能です。
「むね肉のチキン南蛮」と組み合わせるのも面白いと思います。
ご飯は、小盛り・普通盛り・大盛りの3通りから選ぶことができます。
さて…メニューにはどれも「本場」とか「定番」とか「元祖」とか記されているので、どれが良いのか正直迷います。
考えたあげくに行き着いたのは「元祖」でした。
やはり、原点の味を知らなければチキン南蛮を語ることはできませんよね。
ご飯は無難に「普通盛り」で良いでしょう。
さて…注文の品を待っていると、続々と席はうまっていきます。
ほどなく運ばれてきたのが、こちらです。

元祖延岡チキン南蛮定食!!
(一枚肉)
視覚的にもキレイで、思ったよりもヘルシーさが感じられる。
香りが嗅覚を刺激して、食欲がそそられます。
ひときれ食べると、サクッとして予想以上に肉もやわらかい。
甘酢の酸味が食欲を倍増させ、箸のペースも上がっていく🎵
これは美味い!!
大切りキャベツで箸休めをすると、口の中はよりサッパリして心地がよい。
最後は、お吸い物を流し込み美味しく完食です。
お吸い物の内容は鶏の皮が浮いているのを確認できるが、何にしても良き出汁が出ている。
美味かった🎵ごちそうさま!!
ところで、肉の上に敷かれたわさわさした物体は何なのか?
気になったので、会計時に店員さんに聞くと・・・
「溶き卵」を揚げたものらしいことがわかった。
なるほど…あれで甘酢や水分を吸収して保湿をたもっていたわけですね。
その工夫が「むね肉」をより美味しくさせたのでしょうね。

まとめ
チキン南蛮には、甘酢のソースとタルタルソースの2種類があります。
前者は「原点」、後者は「進化系」どちらも独特の良さや味わいがあります。
から揚げとはまたひと味ちがった、「宮崎の味」を是非堪能してみてください。
自信をもって、おすすめします。
次回は「タルタルソース」の方も食べてみることにします。
私からは以上になります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

